チャールズ・ダーウィンについてのクイズ5問

正解

1. 種の起源

解説

チャールズ・ダーウィンが1859年に発表した『種の起源』（原題：On the Origin of Species）は、生物がどのように進化してきたのかを科学的に説明した画期的な著作です。この本の中でダーウィンは、自然選択（ナチュラルセレクション）の概念を提唱しました。自然選択とは、環境に適応した個体がより多くの子孫を残し、その結果として種全体が変化していくという進化のメカニズムを指します。

『種の起源』は、当時の宗教的な世界観や固定種説（すべての生物種は神によって創造され、変化しないという考え）に対する挑戦でもあり、科学界だけでなく社会全体に大きな影響を与えました。この本は、生物学や進化学の基礎となり、その後の科学研究に多大な影響を及ぼしました。

正解

3. ビーグル号

解説

チャールズ・ダーウィンは1831年から1836年にかけて行われた「ビーグル号」の航海に参加しました。この船はイギリス海軍の測量船で、南アメリカや太平洋の島々などを調査する任務に就いていました。ダーウィンはこの航海で自然科学者としての役割を果たし、各地で動植物や地質を詳しく観察しました。

特に、ガラパゴス諸島では島ごとに異なる特徴を持つフィンチ（小鳥）の観察により、種の多様性や適応について深く考えるきっかけを得ました。この経験が後に進化論の基盤となる「自然選択説」の発想につながりました。

他の選択肢について：

• チャレンジャー号: 19世紀後半の深海探査に使用された船です。
• ヴィクトリー号: ホレーショ・ネルソン提督が指揮したイギリス海軍の旗艦です。
• エンデバー号: ジェームズ・クックが最初の世界探検航海で用いた船です。

ダーウィンのビーグル号航海は科学史において非常に重要な出来事であり、彼の理論が生まれる出発点となりました。

ビーグル号 (Wikipedia)

正解

2. フィンチ

解説

チャールズ・ダーウィンがガラパゴス諸島を訪れた際、島ごとに異なる種のフィンチを観察したことが、進化論を考案するきっかけとなりました。これらの鳥は「ダーウィンフィンチ」として知られ、種によってくちばしの形状や大きさが異なる点が注目されました。

例えば、硬い種子を食べる種では丈夫なくちばしが進化し、花の蜜を吸う種では細く長いくちばしが見られるなど、それぞれの環境や食物に適応した形状をしていました。この観察により、ダーウィンは生物が環境に応じて変化していく可能性を考えるようになり、「自然選択」の概念を発展させる基礎となりました。

他の選択肢について：

• スズメ: フィンチと似た小型の鳥ですが、ガラパゴス諸島でダーウィンが注目した種ではありません。
• ハト: ダーウィンが後に品種改良の研究に用いた鳥ですが、進化論の発想に直接関わる観察対象ではありません。
• カナリア: 鳴き声で知られる鳥で、ガラパゴス諸島には生息していません。

この観察はダーウィンの著書『種の起源』で重要な位置を占めており、進化論を支持する強力な証拠となりました。

フィンチ

正解

1. アルフレッド・ウォレス

解説

アルフレッド・ウォレス（Alfred Russel Wallace）は、19世紀のイギリスの博物学者で、生物の進化に関する理論を独自に考案しました。彼は東南アジアや南米でフィールド調査を行い、生物が環境に応じて適応する仕組みに気づきました。1858年、ウォレスは自然選択による進化のアイディアをまとめた論文をチャールズ・ダーウィンに送付しました。

この論文を受け取ったダーウィンは驚きました。ウォレスの理論は彼の「自然選択説」と非常に似ており、ダーウィンが20年以上かけて発展させてきた進化論を裏付けるものでした。その後、ダーウィンとウォレスの共同発表という形で、進化論が学術界に紹介されました。この出来事はダーウィンの著書『種の起源』が出版されるきっかけにもなりました。

他の選択肢について：

• グレゴール・メンデル: 遺伝の法則を発見したオーストリアの修道士ですが、進化論とは別の分野で活躍しました。
• トマス・マルサス: 人口増加に関する理論を提唱した経済学者で、ダーウィンが自然選択のアイディアを得るヒントとなった人物です。
• ジョゼフ・フッカー: ダーウィンの友人で植物学者ですが、進化論を直接提唱した人物ではありません。

ウォレスの貢献は進化論の歴史において非常に重要であり、彼は「進化論の共同発見者」として称えられています。

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2. 62歳

解説

チャールズ・ダーウィンが人間の進化についての考察をまとめた著作『人間の由来と性選択』（The Descent of Man, and Selection in Relation to Sex）は、1871年に発表されました。この時、ダーウィンは62歳でした。この著作では、彼の進化論を人間に適用し、人間が他の動物と共通の祖先を持つという考えを提唱しました。また、「性選択」という概念も導入され、動物の配偶者選びが種の進化にどのように影響を与えるかが論じられました。

『人間の由来と性選択』は、ダーウィンの代表作である『種の起源』（1859年）で触れられなかった人間の進化について議論を展開しており、大きな議論を巻き起こしました。当時の宗教的価値観や人間中心的な世界観に挑む内容であり、科学界や社会に多大な影響を与えました。

他の選択肢について：

• 54歳: この年齢は1859年、『種の起源』を発表した時のダーウィンの年齢です。
• 48歳: この頃はダーウィンが進化論の研究を深めていた時期で、まだ発表には至っていませんでした。
• 67歳: これは『人間の由来と性選択』発表後、晩年のダーウィンの年齢です。

この著作は、進化論の適用範囲を広げるとともに、生物学の発展における重要な一歩となりました。