世界遺産「マドリードのエル・エスコリアール修道院と王立施設」の装飾の少ない厳格な建築様式は、何と呼ばれていますか？

**正解番号:** 3

**解説:**

エル・エスコリアール修道院と王立施設は、16世紀末にスペイン王フィリップ2世の指示で建設されました。この修道院は、神聖ローマ皇帝カール5世以降のスペインの君主に捧げられた記念碑であり、彼の治世の最後の数年間は、最大の政治権力の中心地となりました。

修道院の建築様式は、「エレリアーノ」と呼ばれる装飾の少ない厳格なスタイルが採用されています。この様式は、建築家フアン・デ・エレーラによって完成され、それまでの華やかなバロック様式やゴシック様式とは一線を画しています。エレリアーノ様式は、シンプルで幾何学的な形状を特徴とし、対称性と比例が重視されています。

修道院の設計は、フィリップ2世が神秘主義と信仰の象徴として重視したため、外観は控えめでありながら内部は機能的で、修道院、教会、王宮、学校、神学校、王立図書館など、多くの施設が含まれています。その中庭や部屋の配置は見事に計算されており、特に11の主要な中庭と3つのサービス中庭が巧みに配置されています。

エル・エスコリアール修道院は、スペイン建築に深い影響を与え、半世紀以上にわたってそのスタイルは続きました。この修道院は、スペインのカトリック王政とその文化的な影響力を象徴する記念碑として、今日でも多くの訪問者を魅了しています。