世界遺産「サン・ペドロ・デ・ラ・ロカ城」は、いつ頃のどんな設計原理で建てられたものですか？

正解番号: 2

解説:

サン・ペドロ・デ・ラ・ロカ城は、1638年にキューバ島の南東端に位置するサンティアゴ・デ・クーバ湾の入り口を守るために建設されました。この要塞は、17世紀から18世紀にかけてのルネサンス軍事工学の原理に基づいて設計され、カリブ海を脅かした商業的・政治的対立に対応するために築かれました。

イタリアの著名な軍事技師、フアン・バウティスタ（ジョバンニ・バティスタ）・アントネッリによって設計されたこの要塞は、岬の険しい崖に段々畑のように築かれ、幾何学的な形、対称性、辺と角の比例が強調された古典的な堡塁型要塞です。多層構造の石造りの要塞には、砲台、火薬庫、司令部、見張り所が設けられ、その強固な防御機能はスペイン系アメリカ人流の軍事建築の代表例とされています。

この城と付随する防御施設群は、サンティアゴ・デ・クーバ湾と港の入り口を守るために戦略的に配置されました。何度も修復と再建が繰り返され、20世紀初頭にはメンテナンス不足で衰退しましたが、1960年代に大規模な修復が行われ、現在もその壮麗な姿を保っています。

サン・ペドロ・デ・ラ・ロカ城は、ルネサンス期の軍事工学を取り入れた最も完全かつ保存状態の良い例として、キューバの歴史的遺産に重要な役割を果たしています。