「世界遺産の種類」がよくわかる！クイズ5問

正解: 1. 文化遺産

解説: 文化遺産は、世界遺産条約の第1条に規定されており、「記念物、建造物群、遺跡のうち、歴史上、芸術上あるいは学術上顕著な普遍的価値を持つもの」を対象としています。文化遺産には、個々の記念物や建造物群、遺跡が含まれます。例えば、ドイツのケルン大聖堂のような単独の建造物や、ポルトガルのポルト歴史地区のような歴史的街並みが該当します。

正解: 2. 自然遺産

解説: 自然遺産は、世界遺産条約の第2条に規定されており、「無生物または生物の生成物からなる自然の地域、地質学的鑑賞上または地形学的形成物および脅威にさらされている動物または植物の生息地として区域が明確に定められている地域、または、自然の風景地および区域が明確に定められている自然の地域で、学術上、保存上、または景観上顕著な普遍的価値を有するもの」を指します。自然遺産の評価は、国際自然保護連盟(IUCN)が行います。

具体的な例として、オーストラリアのグレート・バリア・リーフやアメリカのイエローストーン国立公園が自然遺産として登録されています。

正解: 3. 複合遺産

解説: 複合遺産は、文化と自然の両方について、顕著な普遍的価値を兼ね備えるものを指します。複合遺産は、当初の世界遺産条約には明確に規定されていませんでしたが、2005年の改定によって「作業指針」で定義づけられました。複合遺産は、「文化遺産」と「自然遺産」のどちらか、または両方の登録基準が適用される物件を指します。

具体的な例としては、オーストラリアのウルル、カタ・ジュタ国立公園やアルバニアのオフリド地方の自然及び文化遺産が複合遺産として登録されています。

パルミラ遺跡

正解: 4. 危機遺産

解説: 危機遺産は、世界遺産委員会によって「危機にさらされている世界遺産リスト」に登録された遺産を指します。危機遺産には、戦争、紛争、自然災害、過度な開発などの要因によって、その価値や保存状態が脅かされている遺産が含まれます。例えば、シリアのパルミラ遺跡やリビアのレプティス・マグナ遺跡が危機遺産として登録されています。

なお、危機遺産に登録された遺産は、国際社会の支援や保護の対象となり、状況の改善や修復が図られることを目指しています。

正解: 2. 負の遺産

解説: 負の遺産は、人類が犯した過ちや悲劇的な出来事を記憶にとどめ、教訓とするために残された遺産を指します。これらの遺産は、戦争、紛争、人種差別、犯罪などの暗い側面に関連していることがあります。

具体的な例としては、広島平和記念碑やホロコースト記念館などが挙げられます。これらの遺産は、人類の過去の過ちを忘れずに、未来の世代に向けて教訓を伝える役割を果たしています。