世界遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産群」がよくわかる！クイズ10問

正解: 4. 潜伏キリシタン

解説：

潜伏キリシタンは、17世紀から19世紀の禁教政策の下で、ひそかにキリスト教の信仰を伝えた人々を指します。当時の日本ではキリスト教が禁止されており、キリスト教の信仰を持つことは違法でした。潜伏キリシタンたちは、教会や宗教行事を秘密裏に行い、キリスト教の信仰を継続しました。彼らは迫害や弾圧の中で信仰を守り抜き、多くの場合、秘密の礼拝所を持っていました。潜伏キリシタンは、禁教政策の解禁後に再び公に信仰を表明し、カトリック教会に復帰した人々もいました。彼らの信仰と忍耐力は、長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産として世界遺産に登録されるほどの重要な歴史的な証拠です。

正解: 1. ICOMOS

解説：

長崎県は、長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産の世界遺産登録を目指して推薦書を作成しました。この推薦書は、国際的な評価を受けるために再検討が必要でした。そのため、長崎県はアドバイザー契約を結び、専門的な意見と助言を得るためにICOMOS（国際記念物遺跡会議）と協力しました。ICOMOSは、世界遺産の評価や登録に関する専門知識を持つ国際機関であり、長崎県と協力して推薦書の再検討を行いました。その結果、長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産は、2018年に世界遺産に登録されることが決定しました。

正解: 4. 26名のカトリック信者

解説：

1597年2月5日（慶長元年12月19日）豊臣秀吉の命令によって長崎で磔の刑に処されたのは、26人のカトリック信者でした。1596年10月のサン＝フェリペ号事件をきっかけに、豊臣秀吉はフランシスコ会の宣教活動が禁教令に挑発的であると考え、フランシスコ会員とキリスト教徒を処刑するよう命じました。京都と大坂でフランシスコ会員と信徒の合計24人が捕縛され、京都では耳たぶを切り落とされ、長崎で処刑されました。キリスト教徒であることを拒否せず、捕縛されたフランシスコ会員とイエズス会員は処刑を受けました。彼らの遺骸は崇敬され、後にカトリック教会によって聖人として列聖されました。

正解: 2. 原城

解説：

島原の乱は、1637年から1638年にかけて起こったキリシタン一揆です。九州地方の島原と天草地方で勃発し、幕府軍と一揆軍が激しい戦闘を繰り広げました。この戦闘の中で、天草四郎率いる一揆軍は原城を拠点として幕府軍と最後まで戦いました。原城は島原の乱の最終決戦地として知られており、一揆軍の激しい抵抗によって幕府軍の攻撃を長期間にわたって阻止しました。しかし、最終的には幕府軍の圧倒的な兵力と攻撃によって原城は陥落し、島原の乱は終結しました。幕府軍の記録によると、一揆軍の中で幕府軍に内通していた山田右衛門作だけが助命され、その他は老人や女子供に至るまで一人残らず皆殺しにされたといわれます。しかし、一揆軍は殉教を重んずるキリシタンの信仰ゆえに全員が喜んで死を受け入れたということです。

正解: 1. 豊臣秀吉

解説：

豊臣秀吉は日本でキリスト教の信仰を理由に処刑した最初の最高権力者です。彼はキリスト教の広がりを危険視し、1587年に禁教令を発布しました。その後、1596年にはサン=フェリペ号事件が発生し、秀吉はキリスト教徒に対する弾圧を強化しました。翌1597年、秀吉は長崎でカトリック信者26名を磔の刑に処しました。これは日本でキリスト教の信仰を理由に処刑が行われた最初の例です。秀吉の死後、徳川家康がキリスト教を厳しく禁じる対策を取り、キリスト教は長期にわたって弾圧されることとなりました。

正解: 3. 平戸

解説：

平戸は、日本古来の自然崇拝に重ねて、自然の山や島などを崇敬することで、潜伏キリシタンが自らの信仰を密かに続けた集落の一つです。キリシタン禁教令下でキリスト教信仰を続けるために、潜伏キリシタンたちは日本古来の神道や仏教の信仰と結びつけながら自らの信仰を秘密裏に守りました。平戸はキリスト教信仰の中心地であり、キリシタンたちは山中や島に小さな礼拝堂を築き、そこで秘密のミサを行いました。平戸には、潜伏キリシタンの信仰を伝える貴重な遺産が残っており、その歴史と文化は現在も多くの人々に興味を引いています。

正解: 4. 天草の崎津集落

解説：

天草の崎津集落は、アワビやタイラギの貝殻内側の模様を聖母マリアに見立てて崇敬するなど、漁村ならではの信仰形態が育まれた集落です。この地域では、キリシタン禁教令下でキリスト教信仰を秘密裏に守るために、自然崇拝や海洋信仰とキリスト教の要素が融合しました。アワビやタイラギの貝殻内側の模様は、そのまま聖母マリアの姿に見立てられ、信仰の対象とされました。天草の崎津集落は、このような独自の信仰形態が育まれた貴重な地域であり、現在もその文化と歴史が多くの人々に興味を引いています。

正解: 4. 外海の出津集落

解説：

外海の出津（しつ）集落は、聖画像をひそかに拝むことによって自らの信仰を隠し、教理書や教会暦をよりどころとして信仰を続けた集落です。この集落では、キリシタン禁教令下でキリスト教信仰を秘密裏に守るために、聖画像を使った信仰の形式が重要な役割を果たしました。信徒たちは聖画像を家の中に隠し、ひそかに拝んでいました。また、教理書や教会暦を研究し、それを信仰のよりどころとしていました。外海の出津しつ集落は、このような信仰形態が育まれた貴重な地域であり、現在もその文化と歴史が多くの人々に興味を引いています。

正解: 4. 野崎島の集落跡

解説：

野崎島の集落跡は、潜伏キリシタンが移住し、神社の氏子となることによって神道への信仰を装い、密かに潜伏キリシタンとしての信仰を続けた集落の跡地です。キリシタン禁教令下でキリスト教信仰を秘密裏に守るため、潜伏キリシタンたちは神道の信仰を装いながら、実際にはキリスト教の信仰を密かに続けました。野崎島の集落跡では、潜伏キリシタンたちが信仰を続けるための秘密の礼拝所や隠れ家が築かれ、その歴史的な痕跡が現在も残っています。この地域は、潜伏キリシタンの信仰と歴史に関心を持つ人々にとって、重要な場所となっています。

正解: 4. 大浦天主堂

解説：

大浦天主堂は、日本二十六聖人に捧げられた教会堂で、1865年に浦上地区の潜伏キリシタン達が信仰を告白した場所です。キリシタン禁教令下でキリスト教信仰を秘密裏に守るため、潜伏キリシタンたちは秘密の礼拝を行うための場所を必要としました。大浦天主堂はそのような場所の一つであり、キリシタンたちが信仰を告白し、集まる場所となりました。現在も大浦天主堂は残っており、潜伏キリシタンの信仰と歴史に関心を持つ人々にとって、重要な遺産の一つです。

大浦天主堂は、長崎県長崎市にあるカトリックの教会堂です。江戸時代幕末の開国後、1864年（元治元年）に竣工しました。日本に現存するキリスト教建築物としては最古です。日本二十六聖人に捧げられた教会堂で、殉教地である長崎市西坂に向けて建てられています。1865年に浦上地区の潜伏キリシタン達が大浦天主堂を訪れ信仰を告白した「信徒発見」は、奇跡としてローマ教皇にも伝えられました。その後、潜伏キリシタン達は、カトリックに復帰する者や仏教や神道を信仰する者、禁教期の信仰を続ける者（かくれキリシタン）などへと分かれていき、カトリックに復帰した人が住む集落にも教会堂が築かれていきました。

永遠の鎮魂歌（唄　藤山一郎 1949）

長崎平和公園「長崎の鐘」

長崎の鐘(昭和24年）鮫島有美子（女性歌手による完全版）