ジャン・ジャック・ルソーのことがよくわかる！クイズ10問

正解: 3. スイスのジュネーヴ

解説: ジャン・ジャック・ルソーはスイスのジュネーブで生まれました。彼は18世紀の哲学者、作家、音楽家であり、啓蒙思想家として知られています。彼の著作は様々な分野で広く読まれ、特に『社会契約論』や『エミール』などは有名です。

ヴァランス夫人（Wikipedia)

正解: 3. ヴァランス夫人

解説: ルソーにとって最初の愛人はヴァランス夫人でした。彼女はルソーの友人の妻であり、ルソーが彼女に深い感情を抱いていたことはよく知られています。ルソーは自身の著書『告白』で彼らの関係について詳しく触れており、その中で彼女に対する深い愛情と苦悩を綴っています。

正解: 3. ディジョンのアカデミーによる懸賞論文

解説: ルソーが『人間不平等起源論』を執筆するきっかけとなったのは、ディジョンのアカデミーによる懸賞論文の募集です。ディジョンのアカデミーは、自然科学や芸術に関する様々なテーマで懸賞論文を募集しており、ルソーはこの募集に応じて『人間不平等起源論』を執筆しました。彼の論文は高く評価され、賞を受けることになりました。この経験が彼の思想の発展に大きな影響を与えました。

正解: 1. 社会契約論

解説: ルソーが「自由で平等な市民として共同体を形成するための理想の国家像」を提示した書物は『社会契約論』です。この著作では、ルソーは人間の本性や社会の起源について考察し、社会契約によって市民が自由で平等な共同体を形成することを主張しています。彼の思想は啓蒙思想の中で重要な位置を占め、後世の政治哲学や社会理論、フランス革命に大きな影響を与えました。

正解: 2. 中江兆民

解説: 明治期に自由民権運動に関わり、「東洋のルソー」と呼ばれたのは中江兆民です。彼は明治時代の政治家・思想家であり、ルソーの思想に深い影響を受けていました。1882年にはルソーの『社会契約論』を『民約訳解』というタイトルで翻訳出版しています**。**中江兆民は自由と平等を求める運動を展開し、日本の近代化に大きな貢献をしました。彼の思想と行動は、当時の日本の政治状況に大きな影響を与えました。

正解: 3. 理想的な子育ての理念と方法

解説: ルソーの『エミール』は、理想的な子育ての理念と方法について記した著作です。この本では、エミールという架空の少年の成長を通じて、自然の摂理に従った育て方を提案しています。ルソーは、子供の本来の好奇心や自発性を尊重し、個別の教育計画を立てることの重要性を強調しています。『エミール』は、教育学や発達心理学の分野で広く読まれ、子育てにおける指針となる書物として高く評価されています。

正解: 1. テレーズ・ルヴァスール

解説: ルソーが結婚し、生涯の妻とした女性はテレーズ・ルヴァスールです。彼らの結婚は1745年に行われましたが、不幸な結婚生活でした。ルソーは多くの著作で彼女に対する苦悩や葛藤を述べており、彼らの関係は困難なものでした。ルソーは彼女との間に5人の子供をもうけましたが、すべての子を孤児院に預けてしまいました。

正解: 4. むすんでひらいて

解説: ルソーのオペラ『村の占師』の挿入曲は、のちに日本で「むすんでひらいて」という名の童謡として知られるようになりました。この曲は、ルソーが作曲したオペラの中で特に人気を博し、その美しい旋律が多くの人々に愛されました。日本では、歌詞がつけられ、子供たちに歌われるようになりました。

正解: 4. 自伝

解説: ルソーの『告白』は、自伝であると同時に彼の思想の総括を試みた作品です。この著作では、彼の生い立ちや苦悩、思考の変遷などが詳細に描かれており、彼の哲学や社会理論の形成に大きな影響を与えた出来事や考え方が明らかにされています。『告白』はルソーの最も重要な著作の一つであり、彼の思想を理解するための貴重な資料となっています。

正解: 3. イマヌエル・カント

解説: ジャン・ジャック・ルソーは多くの哲学者や思想家に影響を与えましたが、特にイマヌエル・カントに大きな影響を与えました。カントはルソーの思想を学び、その影響を受けて自身の哲学を発展させました。ルソーの主張する自由や平等、人間の本性に関する考え方は、カントの倫理学や政治哲学にも反映されています。ルソーとカントの思想は、18世紀の啓蒙時代において重要な役割を果たし、現代の哲学や政治思想にも影響を与え続けています。

参考文献：

桑瀬章二郎著『ジャン＝ジャック・ルソー』（2023 講談社）