葛飾北斎のことがよくわかる！クイズ10問

正解: 2. 東京都墨田区

解説: 葛飾北斎は1760年に現在の東京都墨田区で生まれました。墨田区は江戸時代には下谷と呼ばれ、北斎の出身地として知られています。墨田区には北斎の名を冠した「葛飾北斎美術館」もあり、彼の作品を多く展示しています。

正解: 1. 宗理

解説: 北斎が美人画の傑作「風流無くてななくせ[遠眼鏡]」を描いた時に使っていた画号は「宗理」でした。北斎は様々な画号を使用しており、この作品では「宗理」という画号を使用しています。この作品は、遠くに見える景色を眺める女性を描いた美しい絵画であり、北斎の技術と芸術的な才能が光ります。

北斎漫画「踊りの描写」（Wikipedia)

正解: 4. 北斎漫画

解説: 北斎が森羅万象を自由闊達に描いたデッサン画は「北斎漫画」と呼ばれています。これは様々なテーマやユーモアを描いた作品であり、北斎の幅広い芸術表現が反映されています。北斎漫画は当時の社会の風俗や風景、動物や神話など幅広い題材を扱っており、その独特なスタイルとユーモアが評価されています。

葛飾北斎「凱風快晴」(Wikipedia)

正解: 3. 46枚

解説: 葛飾北斎の代表作である「富嶽三十六景」は、合計46枚の版画からなっています。この作品集は、富士山を中心にした風景を36の主題に分けて描かれており、さらに10枚の追加版画が含まれています。北斎の独特な技法と美しい富士山の描写が特徴であり、日本の風景画の傑作として広く知られています。

ゴッホ『タンギー爺さん』(Wikipedia)

正解: 3. ピカソ

解説: 葛飾北斎の絵画は、西洋の画家にも大きな影響を与えました。セザンヌ、ゴッホ、モネはその一部です。しかし、ピカソは北斎の影響を受けた画家ではありません。ピカソはキュビスムと呼ばれる独自のスタイルを追求し、北斎のような日本の木版画の影響を受けていません。

正解: 3. プルシアン・ブルー

解説: 富嶽三十六景の作品で効果的に使われた舶来の顔料は「プルシアン・ブルー」です。この顔料は青みがかった色合いで、富士山の青い表現に使用されました。プルシアン・ブルーは当時まだ珍しかった顔料であり、北斎はこれを巧みに利用して作品に深みと奥行きを与えました。

葛飾北斎「諸国瀧廻り」（Wikipedia)

正解: 4. 水の動き

解説: 北斎が自然の風景を描いた際に、もっとも独特の仕方でデフォルメしたのは「水の動き」です。彼は滝や波、川などの水の表現に特徴的なデフォルメを用いました。北斎の水の絵は非常に力強く、風景にダイナミズムと生命力を与えています。

葛飾北斎「初編「快晴の不二」（Wikipedia)

正解: 4. 富士に関わる森羅万象を集大成した絵本

解説: 北斎が晩年に完成した「富嶽百景」は、富士に関わる森羅万象を集大成した絵本です。この作品集には、富士山の風景だけでなく、富士に関連するさまざまな風景や物語が描かれています。北斎の幅広い表現力と創造力が発揮された作品であり、富士山を中心にした自然や人々の姿を描いた貴重な絵本となっています。

葛飾北斎「『富士越龍図（紙）」 佐久間象山画賛（Wikipedia)

正解: 2. 富士越えの龍

解説: 葛飾北斎が90歳の時に描いた最高傑作は「富士越えの龍」です。この絵は、龍が富士山を超える姿を描いたものであり、北斎の芸術の頂点とも言われています。富士山と龍の力強い表現や緻密なディテールは、北斎の技術と想像力の結晶です。この作品は北斎の晩年の創作活動の中でも特に注目されており、日本の美術史においても重要な位置を占めています。

自宅で絵を描く北斎（すみだ北斎美術館の展示）

正解: 3. 90歳

解説: 葛飾北斎が「天が、あと5年の命を与えてくれるなら、本当の絵描きになって見せるものを」と言ったのは、90歳の時でした。この言葉は彼の絵画への情熱と創造力を示しており、晩年における彼の美術活動の意義を象徴しています。

参考文献：

西澤裕子著『北斎　宇宙をデザインす』（2006 農山漁村文化協会）
大久保純一著『北斎』（2012　岩波新書）
中村英樹著『新・北斎万華鏡』（2004 美術出版社）
瀬木慎一著『画狂人北斎』（2020 河出書房新社）
永田生慈著『もっと知りたい葛飾北斎』（2005 東京美術）