「第45回世界遺産委員会」のすべてがわかる！クイズ10問

正解：3. リヤド（サウジアラビア）

解説： ユネスコの第45回世界遺産委員会は、2023年9月にサウジアラビアの首都リヤドで開催されました。リヤドは中東地域に位置し、経済や政治の中心地として知られています。今回の委員会では、世界中から集まった委員や専門家が様々な文化遺産について審議し、登録や危機遺産リスト入りの決定を行いました。サウジアラビアは初めての議長国として、世界遺産保護におけるリーダーシップを発揮しました。

正解：3. 47件

解説： 第45回世界遺産委員会では、50件の物件が審査されました。この中で、47件が登録決議されました。これにより、世界遺産リストに新たな文化遺産や自然遺産が加わりました。登録決議された物件は、その価値が世界的に認められ、保護・保存されることになります。世界遺産リストに登録されることは、その物件の文化的・自然的な価値を世界に知らしめる大きな意義を持ちます。

正解：3. その国で、記憶に残しておきたい出来事が起こった場所のこと

解説： 第45回世界遺産委員会で創設された「記憶の場」とは、その国で重要な歴史的な出来事が起こった場所のことを指します。これらの場所は、その国の歴史や文化において特別な意義を持ち、後世に伝えるべきものとされています。例えば、戦争の跡地や記念碑、重要な社会運動が行われた場所などが「記憶の場」として認識される場合があります。ユネスコは、これらの場所の保護と保存を通じて、人類共通の歴史や文化を守り、後世に伝えることを目指しています。

第45回世界遺産委員会では、次の3つの遺産が「記憶の場」に関する遺産として登録されました。

• ESMA　博物館と記憶の場：拘禁と拷問、虐殺のかつての機密拠点（アルゼンチン）
• 第一次世界大戦（西部戦線）の慰霊と記憶の場（ベルギー/フランス）
• ルワンダ虐殺の記憶の場：ニャマタ、ムランビ、ギソジ、ビセセロ（ルワンダ）

リヴィウのオペラハウス

正解：1. 「リヴィウ歴史地区」と「キーウ」

解説： ウクライナの世界遺産である「リヴィウ歴史地区」と「キーウ」が、ロシアの爆撃を受けて危機遺産リストに記載されました。リヴィウ歴史地区は、ウクライナ西部に位置し、中世の城壁や教会、広場などが残る美しい歴史地区です。一方、キーウはウクライナの首都であり、古代からの歴史的な建造物や聖所が集まる地域です。これらの世界遺産は、ウクライナの文化遺産として貴重であり、ロシアの攻撃による損傷や破壊が懸念されました。そのため、危機遺産リストに記載され、保護と保存が喫緊の課題となっています。

キーウ

正解：4. オデーサの歴史地区

解説：
オデーサの歴史地区は、ウクライナの世界遺産であり、ロシアのミサイル攻撃によって大聖堂が損傷しました。オデーサはウクライナの南部に位置し、黒海に面した港湾都市です。その歴史地区は、19世紀に建設された美しい建物や広場が集まり、ヨーロッパの文化と東洋の要素を融合させた独自の魅力を持っています。しかし、ロシアの攻撃によってこの歴史的な地区が損傷したため、保護と復旧が急務となっています。

正解：4. ヴェネツィアとその潟

解説：
第45回世界遺産委員会では、ヴェネツィアとその潟が危機遺産リスト入りを回避しました。ヴェネツィアは、イタリア北東部に位置し、美しい水路と建築物で有名な都市です。しかし、地球温暖化や人為的な要因により、ヴェネツィアは海面上昇の影響を受けており、永続的な水没の脅威にさらされています。また、ヴェネツィアは多すぎる観光客の問題や、大型フェリーによる環境負荷の問題、高潮の問題など多くの課題を抱えています。第45回世界遺産委員会では、観光客から入島料を徴収する計画や、大型フェリーの入港制限、可動堰のプロジェクトなどに一定の評価が与えられ、危機遺産リスト入りが回避されました。ヴェネツィアは、その独特な文化遺産と美しい景観を守るために引き続き取り組まれるべき課題となっています。

正解：3. インド

解説： 2024年の第46回世界遺産委員会はインドで開催されます。インドは世界中に数多くの文化遺産を有しており、その中にはユネスコの世界遺産リストに登録されているものもあります。インドは自国の文化遺産を保護・保存するだけでなく、世界中の重要な遺産の保護にも積極的に取り組んでいます。第46回世界遺産委員会では、世界各国からの提案や議論を通じて、新たな世界遺産の登録や既存の遺産の保護に関する決定が行われます。

正解：1. カスビのブガンダ王国の王墓

解説： カスビのブガンダ王国の王墓は、ウガンダに位置する世界遺産であり、2010年の世界遺産委員会で危機遺産リスト入りしました。この遺産は、ブガンダ王国の歴代王の埋葬地であり、ウガンダの歴史と文化において重要な位置を占めています。しかし、長年にわたる放置や紛争の影響により、王墓は劣化や破壊のリスクにさらされていました。

第45回世界遺産委員会では、ウガンダ政府の取り組みにより、カスビのブガンダ王国の王墓は危機遺産から削除されました。ウガンダ政府は、遺産の保護と修復に向けた計画を策定し、現地の文化遺産保護団体と協力して取り組んでいます。これにより、カスビのブガンダ王国の王墓は再びその価値と美しさを取り戻し、後世に伝えられることが期待されています。

正解：2. カザン

解説： 第45回世界遺産委員会は、本来ロシアのカザンで開催される予定でした。カザンはロシア連邦の都市であり、ヴォルガ川の畔に位置しています。この都市は、多様な文化や歴史を持ち、数多くの文化遺産が存在しています。しかし、ウクライナ情勢の悪化に伴い、ウクライナへのロシアの軍事行動に対する抗議や関連する政治的な理由から、第45回世界遺産委員会はカザンでの開催を取りやめ、延期されることになりました。

正解：3. オーバーツーリズム

解説：
オーバーツーリズムは、観光客の急増によって引き起こされる問題を指します。ヴェネツィアや京都などの人気観光地では、美しい景観や文化遺産の魅力によって多くの観光客が訪れます。しかし、大量の観光客が集中することで、インフラストラクチャーの負荷が増加し、環境や地域社会に様々な問題を引き起こすことがあります。

オーバーツーリズムの影響としては、以下のような問題が挙げられます：

- 環境への負荷増大：大量の観光客が集まることで、景観や自然環境が損なわれることがあります。例えば、ヴェネツィアの水路が侵食されたり、京都の寺院が過度の人の往来によって疲弊したりすることがあります。
- 文化的な変化：観光客の増加によって、地域の伝統や文化が商業化されたり、地元の生活様式が変化したりすることがあります。これによって、地域のアイデンティティや独自性が失われる可能性があります。
- 地域社会の負担増加：大量の観光客が集まることで、地域のインフラストラクチャーやサービスへの負担が増加します。例えば、ホテルやレストランの予約が困難になったり、地元住民の生活環境が悪化したりすることがあります。

オーバーツーリズムの問題解決には、持続可能な観光開発が重要です。観光客の流れを分散させたり、観光の時期や時間帯を調整したりするなどの対策が求められます。また、地域住民や観光業者、行政などの関係者が協力して、バランスの取れた観光地の管理と保護に取り組む必要があります。