「世界遺産関連条約・憲章」がよくわかる！クイズ4問

正解: 3. アテネ憲章

解説: アテネ憲章は、1931年にギリシャのアテネで開催された国際連盟の国際文化財保存会議で採択された国際憲章です。この憲章は、記念物や建造物、遺跡などの保存・修復に関する基本的な考え方を初めて明確に示しました。具体的には、文化財の保存においてはその歴史的・芸術的価値を尊重し、適切な方法で保存・修復を行うことが重要であると規定しています。また、アテネ憲章は、文化財の保存に関する国際的な協力と情報交換を促進することも目指しています。これにより、世界各国の文化財の保護と維持が進められ、後世に継承されることが期待されています。

正解: 1. 人間環境宣言（ストックホルム宣言）

解説: 人間環境宣言（ストックホルム宣言）は、1972年にスウェーデンのストックホルムで開催された国際連合の環境問題に関する会議で採択された文書です。この宣言では、開発問題と環境保全の両方について取り組む必要性が強調され、持続可能な開発の原則が提唱されました。具体的には、環境への配慮や資源の効率的な利用などが重要な要素とされ、人間の生活と自然環境の保護を両立させるための方針が示されました。人間環境宣言は、環境問題に対する国際社会の取り組みの基盤となり、後の国際環境政策の発展に影響を与えました。

姫路城

正解: 3. 伝統的な技術が不適切な場合、浜代的な技術を用いることができる

解説: 1964年に採択されたヴェネツィア憲章では、記念物や建造物の保存・修復に関するガイドラインが定められました。この憲章では、修復にあたっては伝統的な技術を重視する一方で、伝統的な技術が不適切な場合には浜代的な技術を用いることができると規定しています。これは、歴史的建造物の保存において、伝統的な技術や材料を使用することで建築物の特徴や文化的価値を守るという考え方です。ただし、修復にあたっては科学的な手法も併用される場合があります。日本の「姫路城」では、礎石が天守の重量を支えきれないため、昭和の大修理の際に鉄筋コンクリート製の基礎構造物に置き換えられました。

正解: 3. 世界遺産に関しては歴史的都市景観の概念を推薦書等の保護計画に含むこと

解説: ウィーン覚書（ウイーン・メモランダム）は、2005年の世界遺産条約締約国会議で採択された宣言です。この覚書では、世界遺産に関しては歴史的都市景観の概念を推薦書等の保護計画に含むことが決まりました。歴史的都市景観は、世界遺産に登録された文化的景観や歴史的都市地域の重要な要素であり、その保護と維持が求められます。具体的には、歴史的都市景観の特徴や価値を詳細に記述し、保護計画に組み込むことで、適切な保護策を策定することが重要です。これにより、世界遺産として登録された文化的景観や歴史的都市地域の価値を守り、後世に継承していくことが目指されています。