「世界遺産登録の流れ」がよくわかる！クイズ5問

正解: 2. 暫定リスト
解説: 世界遺産登録の第１段階として、各国は世界遺産委員会に提出するために、暫定リストと呼ばれる書類を作成する必要があります。暫定リストは、登録申請を目指す遺産をリスト化したものであり、世界遺産委員会の承認を受ける前の段階となります。暫定リストに掲載されていない遺産は、世界遺産委員会に登録推薦することはできません。暫定リストに掲載されるためには、遺産が顕著な普遍的価値を有し、保護活動が適正に行われていることが求められます。暫定リストは、10年ごとに見直し、再提出することが推奨されています。

正解: 1. 資産の登録範囲と内容、顕著な普遍的価値を有することの証明

解説: 世界遺産委員会に提出する推薦書には、遺産の登録範囲と内容を明確に記載する必要があります。また、遺産が顕著な普遍的価値を有していることを証明するための情報も提供する必要があります。これには、遺産の歴史的背景、文化的重要性、保存状態、他の類似の遺産との比較などが含まれます。推薦書は、遺産の特徴や魅力を詳細に説明し、世界遺産委員会の審査員に遺産の価値を理解してもらうための重要な文書です。

正解: 2. ICOMOS（文化遺産）およびIUCN（自然遺産）

解説: 推薦書が世界遺産センターにて「完全」と判断された遺産については、ICOMOS（国際記念物遺跡会議）が文化遺産の審査を行い、IUCN（国際自然保護連合）が自然遺産の審査を行います。ICOMOSは文化遺産に関する専門知識を持ち、遺産の文化的な価値や保存状態を評価します。IUCNは自然遺産の専門家であり、遺産の自然的な価値や生態系の保護状況を評価します。これらの機関は、世界遺産委員会に対して審査結果を提出し、遺産の登録可否について意見を述べます。

正解: 4. 期日までに追加書類を提出すれば、翌年の世界遺産委員会で再審査を受けることができる

解説: 「情報照会」決議は、世界遺産委員会の審議結果の一つであり、審議の結果、提出された推薦書に不足や誤りがある場合に出されます。この決議が出された場合、期日までに追加書類を提出すれば、翌年の世界遺産委員会で再審査を受けることができます。再審査では、提出された追加書類を基に、不足や誤りが修正されたかどうかが審査されます。情報照会決議は、遺産の登録を保留することを意味し、再審査の機会を提供します。

世界遺産委員会から「情報照会」の決議が下された事例としては、「ル・コルビュジエの建築作品」などがあります。

正解: 4. 必要な書類の再提出をした上で、諮問機関による再度の現地調査を受ける必要がある

解説: 「登録延期」決議は、世界遺産委員会の審議結果の一つであり、遺産の登録が保留されることを意味します。この決議が出された場合、遺産の推薦書に不足や誤りがあるため、再度の審査が必要とされます。遺産の推薦書に必要な書類を再提出し、諮問機関による再度の現地調査を受けることで、遺産の登録が再評価されます。この再評価を経て、登録が認められるかどうかが決定されます。

ICOMOSの勧告をもとに、世界遺産委員会が登録延期の決議を行なった事例としては、「平泉」などがあります。